トラに会える動物園

トラに会える動物園

トラとは?

トラは黄色や黄褐色の背面に黒い縞模様が特徴の猛獣です。
その縞模様はカラフルで目立つと思われがちですが、なんと保護色なのです。
高い草地・藪の中だと、模様が周囲に溶け込み輪郭が分かりづらくなります。 トラはこの縞模様のおかげで、獲物に気づかれずに近づくことができます。

体長は140〜280cmで、ネコの仲間では最大の動物です。
どう猛なトラですが、ネコと同じくマタタビが好きです。
トラにマタタビを与えるとネコのようにゴロゴロしたり走り回ったりするそうです。

トラの種類

トラはアジアに生息する1種類だけです。そこからさらに現存6亜種に分かれています。
日本の動物園にいるトラは、アムールトラ、ベンガルトラ、スマトラトラの3亜種です。
亜種の中でも一番体が大きいのがアムールトラ、体毛が短く、縞模様が少ないのがベンガルトラ、亜種の中でも最小で縞模様が多いのがスマトラトラです。

野生と動物園での食べ物の違い

野生のトラは、シカ、レイヨウ、イノシシ、サル、ヤマアラシなどを食べます。餌不足のときはキジ類、ネズミ類、カエル類、魚類を食べることもあります。
動物園では、食肉処理された馬肉や鶏頭、トリガラを食べています。

アムールトラを飼育している浜松市動物園では、食肉処理された馬肉や鶏頭を与えています。
食事場所は、放飼場ではなく寝室内だそうです。

スマトラトラを飼育している八木山動物公園フジサキの杜では、食肉処理された馬肉や鶏頭、トリガラなどを与えています。
肥満にならないようエサの量を調節したり、ミネラル補給のためレバーも与えるなど工夫をされているそうです。
また、野生のトラのサイクルに合わせて絶食日があります。

アムールトラ

アムールトラ
和 名:
アムールトラ
英 名:
Amur Tiger
学 名:
Panthera tigris altaica
分 類:
ネコ目ネコ科ヒョウ属トラ
体 長:
オス(2.7〜3.3m)
メス(2.4〜2.75m)
体 重:
オス(180〜306kg)
メス(100〜167kg)
生息地:
ロシア極東地方、プリモリエ州、ハバロフスク州(ウスリー川流域)のシホテ=アリン山脈
食べ物:
シカ、イノシシなどの野生動物

他の亜種に比べて毛がふさふさしています。
アムールトラは寒い北の地域に生息しているため、ベンガルトラやスマトラトラに比べて体が大きいです。
また、泳ぎが得意です。

▼ アムールトラに会える動物園 ▼

ベンガルトラ

ベンガルトラ
和 名:
ベンガルトラ
英 名:
Bengal tiger
学 名:
Panthera tigris tigris
分 類:
ネコ目ネコ科ヒョウ属トラ
体 長:
100〜130cm
体 重:
100〜130kg
生息地:
インド、ネパール、バングラデシュ、ブータン、ミャンマー
食べ物:
シカ、イノシシなどの野生動物

体毛が短く、縞模様が少ないです。中には肩部や胸部に縞のない個体もいるそうです。

▼ ベンガルトラに会える動物園 ▼

スマトラトラ

スマトラトラ
和 名:
スマトラトラ
英 名:
Sumatran tiger
学 名:
Panthera tigris sumatrae
分 類:
ネコ目ネコ科ヒョウ属トラ
体 長:
1.8〜2.7m
体 重:
100〜150kg
生息地:
スマトラ島
食べ物:
シカ、イノシシなどの野生動物

他の亜種に比べてほおの毛がふさふさしており、縞模様の数が多く、はっきりしています。
トラの亜種の中では最小です。現存するトラで最も南に生息し、唯一島に生息しています。

▼ スマトラトラに会える動物園 ▼

ホワイトタイガーに対する取り組み

ホワイトタイガー

ホワイトタイガーとは、ベンガルトラの白変種で全身が白く、通常黒い縞模様も色が薄くなっているトラです。
珍しく、美しいことからホワイトタイガーを守ろうと保護活動が行われていますが、人工的に繁殖された個体もいるため、研究者の間では賛否が分かれています。
そんな中、大牟田市動物園では、現在いるホワイトタイガー以降は飼育をしないと宣言しました。
動物園で人気のあるホワイトタイガーですが、実は人間が親子や兄弟間で交配させていたり、持病があったり短命だったりする個体もいます。
そのことをまとめた看板がホワイトタイガーのホワイティの檻の前に設置され、Twitterでは、「動物が置かれた現実を考えさせられる」「好きだけどもう増やさないで」「こういう姿勢は大切にしてほしい」と評価する声もあったそうです。
このようにホワイトタイガーについて正しい情報が広まっていくと良いですね。

▼ ホワイトタイガーに会える動物園 ▼

トラ(亜種不明)

情報提供していただいた動物園

参考にした情報